携帯端末考察月。 何だか、考える機会が多くなりそうです。
これ以前の記事は2003年11月前半に移動しました。
いよいよ明後日が、Linuxザウルス新機種の皮切りですね。 もさんがyo_san's WEBSITEの紹介にかこつけて、なにやら怪しげな発言しておられるのは気になるところ。
PDA the decade、始めました。 しかし急に思い立って、Web上で追加収集した情報だけを頼りに、多分に想像に頼って書いているところがあってかなりビクビク。 Newton Spiritsとか、当時の経済白書、IT白書、その他諸々の書籍をあたればずっと正確な情報が載っているのでしょうけど、特に1995年以前の情報はWeb上には決定的に不足しているので心配。 もし間違っている部分、抜けている部分にお気づきの方がいらっしゃいましたら、ご指摘いただけると助かります。
「携帯とPDAオフ」が終わって二日、結局「PDAとは何?」と言われると、困るところはある。 考えることの多かった同会だけど、何か結論が出た訳ではない。 で、オフの感想に代えて、その前後に調べたPDAの定義などの話をちょっと書いて見ようかと思った。 一息に書くには、当然ながら些か長い話なのだが、できるだけ間をおかずに3回ぐらいでまとめられたら、と思っている。
ところで、実はAppleがPDAを提唱したのが、1992年のことらしい。 そうすると、去年で十周年になるわけだ−そういう切り口でPDAを取り上げた記事は読まなかった気がするけど。 そこで当時の「Mac the decade.」キャンペーンに倣って、本稿のタイトルは「PDA the decade.」にしよう。
■ PDAの誕生 - Apple
「PDA」という言葉の定義を調べようとすると、すぐに「Appleが提唱した」という説明にたどり着く。 でも、 Appleが提唱したPDAって、本当に今のPDAのようなものだったのか?
1992年、AppleはNewtonをコンシューマ・エレクトロニクス・ショー(CES)に最初のNewtonを出展し、当時のプレスリリース(※)で次のように述べている。
今回CESで公表されたNewtonは、アップル社が「PDA」(Personal Digital Assistants=パーソナル・デジタル・アシスタント)と呼ぶ新系統の製品の一つです。 PDAは、まったく新しいタイプの個人用デジタル情報機器で、パーソナルコンピュータと家電機器との間隙を埋める製品と位置づけられます。
ここで、Personal Computerとは明確に別のものとしての、PDAというものが誕生する。
■ Newtonのコンセプト - Apple
さらに、そのPDAというコンセプトを実現したものとして、Newtonについて次のように続けている。
Newton技術を利用した最初の製品は、使う人のアイデアや情報を、インテリジェントに手に入れ、整理し、伝達することができる、電子手帳タイプの小型ポータブル機となる予定です。 この製品には、使う人のアイデアや情報を記録できるだけでなく、それを整理して伝達するための機能も用意されます。これらは小型で携帯でき、ノートを取ったり、描画・計算・スケジュール管理・通信などの機能が用意され、いずれも形式にとらわれない、自由な手書き入力が可能となります。 性能面では、Newtonの革新的なハードウェア技術によって、ハイエンドのパーソナルコンピュータと同等の性能が実現さています。 また、独自のソフトウェア環境によって、従来にない高い操作性と使い易さも実現されています。
プレスリリースではこの後に、Newtonのコンセプトが「インテリジェント機能」「認識機能」「情報管理」「通信」「ハードウェア」の5項目について示されているのだが、目を引く部分だけ取り上げよう。
AppleのPDAの定義だけを取り上げれば「パーソナルコンピュータと家電機器の間隙を埋める」製品と、今日のPDAと同じかと思わせる。 しかし、Newtonについてのコンセプトを見ると、Appleが作ろうとしていたPDAとはつまり、携帯でき、手帳感覚で使えるフルスペックのコンピュータだったようだ。 現在のPDAが埋めようとしている「間隙」は「コンピュータのある書斎とコンピュータから切り離された日常生活の場」という空間的な隙間だ。 しかし、Appleが言う「間隙」は空間的なものではなく、あくまで「コンピューターを買うアナリストや科学者などのコアなユーザー層ではなく、コンピュータを必要としない家事に従事する層でもない、アクティブなビジネス層」というユーザー層の隙間だったのだと思われる。 彼らが提唱したPDAとは、この層のニーズを単体で全て満たすものだった。
ただ、そのビジョンの違いはそれで抑えておくとして、もう一点印象的なのは、機能要素の面では多くがここで提示されていた、と言うことだ。 PIM機能の充実、個々のPIM機能間の連携、ICカード(現在で言えばPCカード、CFカード、SDメモリやメモリースティック)での拡張性など、PDAの機能コンセプトはすでにここで示されている。
■ サイドストーリー : Newton PDAを出さなかったシャープ
AppleのNewton戦略は、PDAのコンセプトを提唱したのと同時に、小型機器向け汎用OSという伝統も生み出していたようだ。 Appleと言えばマッキントッシュで、それはマッキントッシュというハードウェアと、それのためだけに開発されているマッキントッシュOSという組み合わせを指している。 ところが、Newton戦略について言えば、NewtonとはあくまでNewton OSのことで、このOSは他社にもライセンスされた。
実際、Newton OSの搭載機はモトローラなどの各社が出していたようだし、初代Message Padの生産を担ったシャープも海外でNewton OS搭載機「Expart Pad」を販売していた。 実のところシャープは、国内でも1994年5月、「ガリレオ」のシリーズ名でNewton OS搭載PDAを発表し、同年夏の「泳げる頃」には販売する計画を持っていた。 しかし最終的に、シャープがガリレオを発売することはなく、前年に発売した「液晶ペンコム」ザウルスPI-3000と、その後継がシャープのPDA戦略を一身に担っていくことになる。
その舞台裏については全く知らない。 タイプライター文化からコンピュータ文化へ移行しようとしている海外と、ワープロ文化が成熟していた国内の文化の違いもあったかも知れないし、すでにワープロ「書院」シリーズと電子手帳の共存というスタイルを確立していたシャープにとって、いわば電子手帳単体で完結、というスタイルに違和感を覚えたのかもしれない。 国内では専用システムからZaurus OSへとザウルスの系譜を育てながら、海外ではNewton搭載機やWindows CE搭載機を出し、一昨年になって両ラインのLinuxへの統合を図ったシャープのPDAの歴史は、インタビュー記事を作ればおもしろそうな気はするのだけれど、どこかの雑誌でやらせてくれないかな。
(※) apple.co.jpには1995年まで、apple.comには1999年までのプレスリリースしか掲載されていないようだった。 私はこのプレスリリースをNewton(Yuji Moriyama Computer Database)で読むことができた。
三洋からAirStorageの発表があって、いよいよ「音楽を聴ける」「動画を見れる」「Office文書を確認できる」ぐらいでは、PDAのアドバンテージが認められなくなってきました。 さて、どうしたものでしょうね。
本気でドライなジンジャエールを片手に、そんな携帯電話とPDAの領域の変化を語りあう、「携帯とPDAオフ with Ginger」は下記の要項で執り行います。
当日を含め、何かありましたら私までメールをお願いします。
そろそろ総集編でもしないと、何が何だか分からなくなってきたWalWiki Experimental。
最近、本サイトなどのWalWikiで印刷プレビューを見たり、実際に印刷したり、といったことが増えてきました。 そこで印刷を考慮したスタイルシートを作成し、あわせて必要な細かい修正を実施。
「HTTP_USER_AGENTに応じてスタイルシートを変更」というのは、どうやらLinuxザウルスのNetFrontが@media要素を無視するように見受けられるから。 現在はInternet Explolerだと思われるものに対してのみ、印刷用の @media print などを付加したCSSファイルを使用しています。 各タグの修飾は味気なくなってしまいましたけど、Internet Explolerでの印刷はいくらか見やすくなったかと思います。
課題として残るのが、H1タグの見栄えと、テーブルのボーダーの引き方の改善。 それから、@mediaがNetFront?で無視される理由の追求。 ...つまるところ、単純にCSSの勉強不足の解消ですね。 でも、あまりやる気にならないなぁ。
23日のオフ会の場所を探すために、電話で「ウィルキンソンのジンジャーエールを置いてますか」の確認。 最初は置いていない、と言われたのですが「そちらの下北沢の店舗で置いているようだったのですが」と言うと、確認の間を置いて、「置いています」となりました。
やっぱり、ジンジャーエールとかウーロン茶とかオレンジジュースのブランドまで聞いてくる客って変なんだろうな。
のっけからボケ倒して恐縮だが、「〜がやって来た!」なんてタイトルをつけると「ヤァ!ヤァ!ヤァ!」と後につけたくなる。 いつまでこういう、世代知識に頼ったボケって通じるんだろう。 まあそんなことは、どうでも良いんだけどね。
昨日発表されたSL-6000だが、関連ニュースの中で海外のLinuxDevices?の記事だけが触れていた点があるので、ご紹介しよう。
■ IBMとシャープの戦略合意
ほぼ丸一年前の2002年11月15日、IBMは「IBMとシャープ、Linuxベースの企業向けモバイルソリューションにおけるグローバルな事業展開に合意」(www-6.ibm.com)というプレスリリースを発行している。 内容はまったく同じだが、「米IBMとシャープ、Linuxベースの企業向けモバイルソリューション事業で合意」(ascii24.com)等のニュースもWeb上で流れたので、ご記憶の方もいらっしゃるかと思う...けど、あんまりに古い上に、続報もなかったから忘れてるかな?
LinuxDevices?.comに掲載された「Sharp launches "Enterprise" Zaurus to boldly go... anywhere」(www.linuxdevices.com)によれば、「シャープとIBMは一年近く前に、企業版ザウルスを作り上げるという目的(Goo英和:intent)を発表した」その成果がこのSL-6000だという。 次項に、同記事の「WebSphere Everyplace」という項を拙訳で載せておく。 毎回、誤訳が満載であることで定評の和訳なので、訳文の内容や正確さについては一切期待をもたないで欲しい。
■ WebSphere Everyplace
シャープとIBMが企業版ザウルスを作り上げるという目的を発表したのはほぼ一年前のことだが、その際にはこのデバイスは「2003年半ば」に出荷されると期待されていた。
IBMとの開発におけるコラボレーションにより、新しいザウルスは"Websphere Everyplace" (WE)をサポートし、これにより以下が可能になる。
シャープは、Zaurus Enterprise PDAのための、モバイル分野での強力なソリューション開発のためにIBMと協働していると語る。 シャープによれば、これらのソリューションは、自製品でLinux+Javaプラットフォームをサポートする工業分野の動向のアドバンテージになる。 このプラットフォームは、ソフトウェアをザウルスへの移植とモバイルワーカーの企業ネットワークへの接続を可能にする、強力でかつフレキシブルな開発環境を提供するという。
「新しいZaurus PDAは、企業が、アプリケーションを遠隔勤務者がさまざまな仮想ネットワークを介して安全にアクセスできるよう拡張するのを容易にする」とIBM Pervasive Computing DivisionのゼネラルマネージャであるRodney Adkins氏は話す。
「我々はザウルスのリーチを伸ばそうと望んでいるし、それにより今日の増加するモバイルワーカーがシームレスにクリティカルなデータにアクセスできるようにしたいと思っている。どこにいるかに関わらずにね」とSharp's Solutions Divisionのプレジデント、Steve Petixは語っている。
■ 日本での展開は?
これは、企業分野にLinuxザウルスのシェアを伸ばしたいという先日のシャープの発表に、非常にマッチする話だ。 いよいよIBMグローバルは開発だけではなく、普及にも活動をはじめるかも知れない。 しかし、日本の報道がまったく触れていないところを見ると、もしかしたら日本語版のSL-6000はWebSphere Everyplaceに対応していないのかもしれない。
2点目のソフトウェア構成では、特にJavaVMってどうなっているのだろう、という思いがある。 というのは、PDAソリューションフェア2002ではiPaq上で動いていたmySAP Mobile BusinessがSAPPHIRE'03ではSL-C750でお目見えした。 関連資料の「SAP モバイル・エンジン」を見てもらうと分かるとおり、Tomcat上でJSPとServretで構成されたシステムなんだけど、これがSL-C750でもJavaVMにはIntentをわざわざインストールして使っていたんだ。
以下、私見(というより私怨)だけど、Javaってのは「VMでプラットフォーム間の際を吸収し、Run anywareを実現」と言っている。 でも実際のところ、JavaVMの名前で見ていくとJeodeだとかintentだとかJV-Liteだとかいくつかあって、実行ファイルで見ていくとJeodeの中でもcvmだったりevmだったりする。 しかも各々、採用している仕様はJ2MEだったり、その前のPJavaだったりする。 で、実際にデバイスごとに載せているJavaVMが違って、仕様が違えば動作は違うし、仕様が一緒でもちょっとずつ動きが違ったりするらしいし、それに起動だけでも同じJeodeのcvmとevmの間で起動オプションが違ったりもした記憶がある。 このあたり、私にはややこしいし気持ち悪いと感じられる。 ただ、これについてはアップデータを出すなどして、ザウルスシリーズ内だけでもJavaVMをそろえることは可能かも知れない...と言うか、揃えてよ、本当。 そうしたらこのあたりの問題はきれいさっぱりだ。
3点目についてもちょっと思い出した記事がある。 昨年7月の「IBMとOperaがMultimodalブラウザを共同開発」(pcweb.mycom.co.jp)だ。 今回、SL-C860がブラウザにNetFront?を採用しているのに、SL-6000がOperaを採用しているのは、もちろん世界中で同型機を売るのでソフトウェアも統一しただけかもしれない。 でも、ここにIBMの意志が働いている可能性も、もしかしたらあるかも知れない。
Linuxザウルスは私にとって手放せないデバイスになっている。 だからLinuxザウルス事業には健全に長く続いてほしいし、それがビジネス市場でシェアを伸ばす戦略を立てたらなら健全なライフサイクルのために成功してほしい。 WebSphereだけでどう、ということはないだろうけど、ちゃんとエンタープライズソリューションを提供できる会社による後押しは、そのシャープの戦略への大きな助けになるかと思う。 続報があることを、期待したい。
11月23日(日)の「携帯とPDAについて語るオフ with Ginger」、下記の場所と時間に決めたいと思います。
ジンジャエールがウィルキンソンであることを確認し、一応予約を入れました。 参加予定のcatsinさん、memn0ckさん、raspyさん、ヤマケンさん、山田@MNさん、問題がありましたらメールかコメントをお願いします。
さあ、準備しなくちゃいけませんね。
海外版Linuxザウルスの新型機として噂されていたSL-6000、プロトタイプを確認したと報じたZaurus User Groupの記事によれば「米国で1月初旬にリリースされるだろう」とのことだったが、なんとSharp USAのプレスリリースに載るよりも先に、国内で発表されてしまった。 そのニュースリリースは以下にある。
■ 「大きい」「画面解像度が高い」「無線LANとBluetooth内蔵」etc...。噂の真偽は?
プロトタイプ確認の記事により、SL-6000は次のような機種だと噂されてきた。
サイズを除けばあまりに至れり尽せり、プロトタイプを見ているとはいえ、このスペックは随分と希望が入っているのでは、と思っていた。 しかし果たして、実態はと言うと、まさにこの通りだ。
少しだけ補足しておくと、SL-6000N、SL-6000L、SL-6000Wの3機種がリリースされており、無線LANとBluetoothについては内蔵する機種、しない機種がある。 また、サイズについては以前にCommAさんが雑感堂で推定された数字をmemn0ckさんが他機種との比較でまとめてくれた表があるので、流用させてもらおう。 次のようになっている。 こうしてみると、縦に長く、また厚くなっていることが分かる。
| 機種名 | 幅[mm] | 長さ[mm] | 厚み[mm] | 重さ[g] |
| MI-E1 | 81.5 | 139.5 | 17.0 | 200 |
| MI-E25DC | 81.5 | 138.0 | 19.8 | 190 |
| SL-B500 | 74.0 | 138.0 | 18.0 | 205 |
| SL-6000 | 79.8 | 158.0 | 20.4 | 252〜264 |
ソフトウェアは、既存の国内版Linuxザウルスとほぼ同等のようだ。 ただし、ブラウザにはNetFrontではなくOperaが採用されており、両者の違いは気にかかる。
■ 3つのSL-6000、どれを選べばよい?
企業向けと銘打たれてはいるものの、特に法人向け販売のみ等との但し書きもなく、価格もオープンとなっているところを見ると店頭販売はありそうに思われる。 そこで実際に買うとなると、次にしなければいけないのは3種のSL-6000の品定めだ。
仕様上の違いは、無線LANとBluetoothを内蔵するか否かだけのようだ。 簡単に下にまとめてみる。
| 機種名 | 発売予定 | 予想価格(※) | 無線LAN | Bluetooth |
| SL-6000N | 12月10日 | 9万円程度 | × | × |
| SL-6000L | 12月24日 | 10万円程度 | ○ | × |
| SL-6000W | 2004年1月23日 | 11万円程度 | ○ | ○ |
(※ケータイWatch記事より)
無線LANやBluetoothが必要か、というのは各人の利用スタイルに大きく左右されるだろう。 ただ、私が自由に選ぶのであれば、元々サイズが大きいことを考えると拡張アダプタなしで使用したい。 また、PCとのリンクにケーブルを使わずに済ませたい。 そう考えていくと、無線LAN内蔵のSL-6000Lを選ぶことになりそうだ。
大きくなったとはいえ待望の縦型後継機が、VGAの画面を始めとする非常に魅力的なハードウェアと、個人使用にはかなり厳しい価格帯で登場した。 しかもSL-6000最初のSL-6000Nより先に、今月27日にはSL-C860がお目見えする。 さあ、どうしますか?
山田@MNさんから以下のコメントをいただきました。
現状では,コンシューマ向けの販売ルートはないそうです。 希望が多ければWeb販売を考慮するとか。
残念ですが、実物を見ることはできなそうです。
基本的にSL-C860とSL-6000を天秤にかけると言う愉悦は企業のIT担当者などに限られてしまいましたが、本当に欲しいとなったら、シャープのWebサイトの問い合わせ窓口からフォームメールを送ってみると良いのかもしれません。 安易なことは言えないですし、本当にシャープがOKといったら買うというところまで決心していれば、となりますが...。